最澄の志を受け継ぐ僧侶が、戒律を受け正式な僧侶となるための儀式が行われる
戒壇院(かいだんいん)は、最澄の「一乗の教えによる僧侶のための独立した授戒制度の公認」という願いから、最澄亡き後、天長4年(827)に建立されました。元亀2年(1571)に焼失し、現在のお堂は、江戸時代初期の1678(延宝6)年に再建されたものになり、国の重要文化財に指定されています。天台宗で「正式な僧侶」となるための「受戒」の儀式をするお堂で、儀式は年に一度だけで、僧侶にとっても中に入れるのは生涯に一度だけとされる特別な場になります。各宗派の開祖となる法然(ほうねん)や親鸞(しんらん)らも、この場で誓いを立てました。